ホーム リーダーシップ 新年に思う、テクノロジーへの期待~日本ストラタステクノロジー 社長ブログ vol.38

新年に思う、テクノロジーへの期待~日本ストラタステクノロジー 社長ブログ vol.38

新年の祈りと社会の課題を見つめて

2025年の正月を迎え、社会が安寧であることと、技術革新に伴い生活環境が向上して経済が発展することを祈念しました。もちろんのこと、それに加えて日本ストラタステクノロジーの発展と社員の健康も祈念した次第です。このブログをご覧になるパートナーの皆様やエンドユーザの皆様の、ご健康とご繁栄も祈念させていただきます。

昨年は年初に、能登半島で地震がありました。最大震度7という大規模な地震で、土砂災害、火災、家屋の倒壊、交通網の寸断が発生し、甚大な被害をもたらしました。また、地震の翌日には被災地の救援のため派遣された航空機による航空事故も発生して、大変驚いた記憶があります。
既に1年が経過していますが、復旧が遅れている理由がいくつか指摘されています。色々な視点がありますが、主に次の3点に集約できるでしょうか。第1には、既存の地域防災計画における被害想定が震度6弱を想定しており、実際の被害(震度7)が想定をはるかに上回ったことです。第2に平成の大合併を通じて、自治体職員が減少して、行政が弱体化していたことです。そして、第3に、住宅の耐震化が遅れていたことです。日本には同じような状況の地域が多く存在するのではないでしょうか。能登半島には過疎地域が含まれていることもあり、集約化を視野に入れた復興計画が検討されているようです。地域の住民の生活と生業が優先された計画になることを希望します。

災害を乗り越えるためのテクノロジーへの期待

2025年は、米国ロサンゼルス地域での大火災から始まりました。このブログを書いているのは1月の中旬ですが、発生から1週間以上経過しても鎮火の様子はありません。ロサンゼルス周辺の火事の範囲はあわせて、JR山手線の内側の面積の2倍以上にあたるようです。山林や林野部で起きた火災はもともと非常に消火しにくいらしく、林野部分の火災はヘリコプターによる消火か雨頼みのところがあるようです。市街地側も風下になると立ち入るのが危なくなり、広がった火を消すことはますます難しくなるようです。ロサンゼルスの市長の言葉では「この大規模な山火事は、ハリケーン級の強風と極度の乾燥によって引き起こされました。」ということです。また、日本の異常気象研究者のコメントでは、「一番の大きな要因は地球温暖化。アメリカ西海岸は本来、冬は雨季ですが、温暖化に伴って偏西風が激しく蛇行したため、夏以降ほとんど雨が降らず、乾燥した状態が続いていました。もう1つは、ロサンゼルス特有の地形が関係しています。その地形が原因で強い風が吹き、火災が広がった。この2つの原因が考えられます。」とのことです。

新年になり、米国本社の幹部とミーティングをする機会も増えているのですが、ここでもロサンゼルスの山火事が話題になることがあります。私からは、まずお悔やみを伝えます。コロラド在住の営業マネージャから聞いたのですが、カリフォルニア州の火災ではありますが、コロラド州の消防隊員も大勢が消火のサポートに入っているようです。また、カリフォルニア州在住の社員がWeb会議で「少し騒がしいかもしれないけどご容赦ください。」というのに付け加えて、「姉妹の家族と犬がロサンゼルス地域から避難していて、受け入れているのです。」と言っていました。なるべく早く消火活動が成果を生んで、完全に鎮火することを祈るのみです。

日本と米国の災害の話から始まってしまいましたが、地震大国日本では各地域の特質を考慮した過小評価しない事前計画や対策が重要です。また、地球温暖化対策を進めることは前提にしたうえで、影響を受ける地域での災害対策と避難計画も重要であることを思い知らされた気がします。これらのことに、どれだけテクノロジーが貢献できるのか。IT産業にも問われている気がします。

ストラタスからペンギンソリューションズへ—進化の決意と未来像

さて、テクノロジーといえば、1月14日からラスベガスでCES 2025が始まっています。CESとは「Consumer Electronics Show」の略であります。私が例年訪問していた2010年から2017年くらいまでは、家電製品などの展示が多く、まさにコンシューマーエレクトロニクス中心でした。但し、その後は非常に広範囲なテクノロジーをカバーするイベントに変化してきたように感じます。ことしもテーマとして、「人工知能」から「量子技術」、そして「サステナビリティ」などの広い範囲が採用されて、関連テクノロジーが展示されています。日本のベンダーも「デジタルヘルス」(バイオヘルス・テレヘルス・ウェアルネス)や「エネルギー転換」(バッテリーやエネルギー貯蔵技術・グリーン水素・小型モジュール原子炉)、「モビリティ」(自動運転・高度な空の移動・建設/産業における自動化)などの分野で出展しています。これらのテクノロジーが発展して、将来は地球温暖化のペースを遅くすることに貢献し、災害時の対策にも役立つようになることが期待されます。

さて、当社は4月初旬を目標に、社名を「日本ストラタステクノロジー株式会社」から「ペンギンソリューションズ(仮称)」に変更することになります。日本でも1986年から「ストラタス」を社名にして事業を展開していましたので、感慨深いものがあります。正式には別途ご案内させていただきます。無停止型のソリューションを提供して、お客様のミッションクリティカルな業務の必要性に応えるという軸はかわりません。これに加えてエッジにおいてAIの機能を提供して、新しいタイプの業務要求にも応えていくことになります。2025年も引き続き宜しくお願いします。

関連記事