ホーム リーダーシップ  新製品・新市場・強いチームへの期待 ~日本ストラタステクノロジー 社長ブログ vol.32

 新製品・新市場・強いチームへの期待 ~日本ストラタステクノロジー 社長ブログ vol.32

ラグビーワールドカップを観戦

フランスで開催されていたラグビーワールドカップの試合を観戦してきました。プールステージの日本対アルゼンチン戦です。両チームがトライを取ったり取られたりの試合で、70分近くまで接戦だったのですが、最終的には39対27でアルゼンチンが勝利しました。日本の敗戦は残念でしたが、その後アルゼンチンは準決勝まで勝ち抜きましたので、相手が素晴らしいチームであったことは間違いありません。試合会場はパリから380キロ離れた港町のナント市で、スタジアムは両チームの応援団で一杯でした。両チームの素晴らしいプレイと盛大な応援で、最後まで盛り上がった試合を堪能しました。

決勝戦は南アフリカとニュージーランドの南半球の国同士の試合で、南アフリカが12対11で接戦をものにして勝利しました。ニュージーランドはキャプテンのサム・ケイン選手が前半に反則退場して、多くの時間が15人対14人になってしまったゲームを耐えたのですが、やはり勝ち切るまでは至りませんでした。南アフリカは前回の日本大会に続き2大会連続の優勝です。南アフリカチームの特徴は、スクラムやモール(押しくらまんじゅうのようなプレイ)、そして防御時のタックルといった基本プレイが強く正確であり、ゴールキックの得点機会を外さないというところです。決勝リーグに入って、フランス・イングランドといった優勝候補の相手から1点差で勝利し、決勝のニュージーランド戦も1点差で勝利するという、点数上はラグビーでは珍しい薄氷の優勝でした。しかし、プレイの力強さ、得点機会での集中力、そして選手層の厚さでは、全チームの中で特別なチームであったことは間違いありません。

次世代無停止型プラットフォームztC Enduranceを発表

決勝戦の数日後に、東京駅となりのKITTE丸の内を使用して新製品の発表会とパートナーディを実施しました。新製品の名称は、ztC Endurance(ジーティーシー・エンデュランス)です。大変戦略的な製品で、今後のストラタステクノロジーのビジネスを数十年に渡って支える中核製品になることを想定しています。ztCはZero Touch Computingの略で、シンプルで保護されていて、自律的であることを表しています。Enduranceはあまりなじみのない単語かもしれませんが、辞書によりますと、忍耐力、持久力、耐久性といった意味です。ストラタステクノロジーとしては、99.99999%の可用性である次世代無停止型コンピューターのブランド名として適切であるとして採用しました。

ztC Enduranceには、これまで40年以上も無停止型のコンピューターを市場に提供していたストラタステクノロジーの技術や経験そして革新の成果が凝縮されています。昨今の爆発するデータ量や処理量、そしてより高い安全性・信頼性の要求、オペレーションの自動化のニーズにこたえたものです。また、将来のユースケースに対応するアーキテクチュアの柔軟性を備えています。それは、AI推論を可能にするGPU搭載を可能にすることや、システムコンポーネントを1:1で多重化するだけではなく、N:1で効率的に多重化することが含まれます。是非、詳細は当社の担当営業やWebサイトでご確認いただければと考えます。2024年の6月より出荷を予定しています。

2024年への展望

今週から師走になります。そして、カレンダーの2024年については大きな期待があります。1つめは2023年に継続していました、エッジコンピューティングのビジネス成長を狙った活動です。製造業・社会インフラ・交通関連などでたくさんの実績をつくっています。製造業のサプライチェーンの改善と日本への回帰、長い間投資が控えられていた社会インフラや交通事業を支えるICTの刷新と高度化の機会をとらえて、ディジタルトランスフォーメーションの中で、特にエッジ分野で成長を果たしたいと考えます。

また、2つめには、エッジ領域そしてデータセンタ領域の両方でztC Enduranceのビジネスをスムーズに離陸させることです。発表後に既にパートナーの皆様からは、βテストを実施したいというリクエストや、実際のアプリケーションを使用したPoC(概念実証)の要請をたくさんいただいています。デモマシンも当初計画の台数に追加して確保しました。6月の販売出荷開始に向けて、なるべく多くのパートナーやお客様にご使用いただき、技術トレーニングも実施していく予定です。

3つめは、多くのコンピューティングリソースを使用するHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)や人口知能(AI)用のシステムの日本市場でのビジネス展開の検討です。当社のコンピュータビジネスはIPSという上位組織にストラタステクノロジーとペンギンソリューションという2種類の組織が属しています。後者は米国中心にHPC/AIビジネス展開をしているのですが、来年は日本市場への新たな展開を検討する年になります。

基本のしっかりした力強いチームへの期待

以上の3つの活動を、既存ビジネスの維持をしながら進めていく中で、やはり重要なのは基本をしっかりとすることだと考えています。本社開発組織、日本のエンジニア・営業・ロジスティックスなどの各組織の連携を良くして、必要な情報共有をタイムリーに実施すること。パートナーの現場の皆さんから経営層までの、各層でのコミュニケーションを良くして、当社の戦略とパートナーのビジネス計画のすり合わせをして、お互いのWin-Winになる活動をすること。そして、ビジネス機会が明確になった際には、受注に向けて全力を尽くすことです。

また底流には、当社の社是である“Put People First”を意識して、社員のやる気を引き出すことが重要です。ワールドカップで優勝した南アフリカのような、基本のしっかりした、チャンスはものにする力強いチームを作りたいです。

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