昨日、ストラタスが欧州電気通信標準化機構（ETSI）にPoC（概念実証）を提供していることを発表しました。これは通信事業者やNFVの世界ではかなり大きな出来事ですが、このようなETSIのPoCは皆さんが思っている以上に水平的な影響力を持っていると思います。
当然のことながら、私たちもスポンサーも興奮しており、通信事業者向けのソリューションに大きなチャンスがあると考えていますが、この記事では、なぜETSI（そしてある意味ではOP-NFV）がクラウドコンピューティングに関心のある人にとって非常に重要なのか、という全体像についてお話します。
- ETSIとOP-NFVはユーザー主導である – これはエコシステムにおいて非常に重要な区別である。そして、人々が私の言っていることを誤解する前に、このことをはっきりさせておきましょう。私は、ITにおけるほとんどのエコシステムにはユーザー要素があり、多くの場合、ユーザーメンバーや貢献者がいると信じています。しかし、ユーザー主導であることは違う。OpenStack Summitが数週間後にキックオフされようとしていますが、その努力、進歩、熱意は素晴らしいものですが、率直に言って、成熟に至るまでには時間がかかりすぎています。OpenStackの進歩と、それを支える基盤がほぼ100%ベンダー主導であるという事実には、直接的な相関関係があると私は考えている。ベンダーはOpenStackのアウトプットを収益化しようとしており、その結果、ソリューションの範囲が広くなり、必然的にエンタープライズ対応の基準が低くなります（そうでなければ、ベンダーはユーザーに何を売るのでしょうか？ユーザー主導のコミュニティは、相互運用性の標準を推進し、誰がどのような収益を上げるかよりも現実世界での採用を優先させることができるようになります。
- Telco’s care about compute and more than network– これは大きな問題です。技術的には、クラウドのコンピューティングの部分はかなり完成されていますが、巨大なパブリッククラウドを除けば、ネットワークの部分はまだそれほど成熟していません。これは急速に進んでいますが、ETSIとOP-NFVは、この問題をうまく解決し、最も要求の高いユースケースをサポートするよう、業界に強く働きかけていきます。ひいては、これらの技術革新や学習成果は、ネットワークがキャリアグレードである必要がない業界にも浸透していくでしょう。
- クラウドの神話の一つに、一つの組織が一つのクラウドを構築し、一つのオーケストレーターで複数のクラウドを管理するというものがあります。これは単なるフィクションです。問題を解決するツールが1つであったことは一度もなく、今回も1つのツールですべてを解決できると考えるのは愚かなことです。 結局のところ、何台のクラウドを管理するにしても、より多層的なアプローチをとることになるでしょう。マスターコンソールは1つかもしれませんが、基盤となるサービスやユーザーはそれぞれ異なる方法でクラウドを自動化し、駆動します。管理サービスのレイヤー化は、柔軟性を高めるという意味でも興味深いものです。実際、CiscoのIntercloudサービスには、この点に関する優れた見解が示されています。しかし、このアプローチが機能するためには、優れた相互運用性の基準が必須です。ETSIはこの点を理解しており、ギャップと捉えています。この分野に焦点を当てたETSIのPOCが増えることを期待しています。そうすれば、少なくとも1つか2つの業種が標準化し、誰もが前進できるでしょう。
正直なところ、優れた相互運用規格があり、ユーザーが本当に必要なものをオープンにするまでは、どんな技術も初期採用から主流になることはできません。これまでに行われてきたことを軽視しているわけではありません。むしろ、良いことが行われてきたことを反映しています。そして今、クラウド技術は、ユーザーやユーザーグループが次のレベルに進むための投資を行うのに十分なほど実行可能なものとなっています。これは誰にとっても良いことです。
エキサイティングな時間が待っています。
