ホーム リーダーシップ 福岡とウェールズ~日本ストラタステクノロジー社長ブログ vol.28

福岡への訪問

9月は九州への出張から始まりました。福岡県のソリューションパートナーとストラタスの両社で構築した、アプライアンス商品のプロモーション活動です。ストラタスのztC Edgeとパートナー企業の製造指示系アプリケーションをアプライアンス化した商品が、どのように顧客の課題解決に貢献できるのかを説明する対談形式のビデオ撮影をしました。また、撮影後には昼食 を頂きながら情報交換をさせていただきました。その中で、製造業全般の投資動向は堅調だという認識は一致しました。まだまだ半導体を含めた部材のサプライチェーンにおける課題は残っていますが、改善傾向にあることも間違いないようです。余談になりますが、地元の料亭から届いたお昼の弁当が素晴らしく美味で、さすがに北九州と感心しました。

エリザベス女王崩御のニュースにあたり

今週は、英国のエリザベス女王が崩御されたというニュースが入ってきました。70年間在位したというのは、本当に驚くべき期間です。ウィンザー朝第4代女王で英連邦王国の君主にてイングランド国教会の首長というと、なおさら歴史上の人物の感じがします。また、英連邦には君主制の国家(英、加、豪、NZ)に加えて共和制国家を含む50か国以上が名を連ね、その元首として連帯の象徴でもありました。在位期間には、地政学上の紛争や君主制に関わる問題が数多くあったことが思い出されます。私が成人したのちの40年間でも、フォークランド紛争やダイアナ元妃の死去と名誉回復、オーストラリアの共和制への移行の国民投票、アイルランドとの和解、スコットランド独立住民投票、欧州連合(EU)離脱など、多くのイベントがありました。政治的なことはその時の首相や議会が主役となるのですが、王室のメンバーが多くの役割を果たしてきたことは間違いありません。9月9日には新国王のチャールズ3世が即位し、その長男のウィリアムがプリンス・オブ・ウエールズ(皇太子)になりました。

英国への親しみ

私自身は米国に次いで英国には親しみを感じています。その背景にはラグビーフットボールと競馬という趣味が、英国起源のものであり現在も盛んであることがあります。若いころには仕事で訪れることも数度あったのですが、やはり2012年のロンドンオリンピックや2015年のラグビーワールドカップ時の訪問が記憶に新たです。スポーツ観戦をする間に、ロンドン市内に滞在するだけでも楽しいことが多いです。ハイドパークの散歩、英国博物館の見学、リージェント通リでのミュージカル観劇など。市内には映画の007のロケに使われた場所も多いですし、実際に観光客向けのツアーもあるようです。ハリーポッターのファンにも、9と4分の3番線を始めとして楽しめる場所が多いようです。先ほど、ウィリアムがプリンス・オブ・ウェールズ(ウェールズの君主/英国の皇太子)になったことに触れましたが、イングランドの次期国王がプリンス・オブ・ウエールズになる習慣は14世紀からのようです。

福岡とウェールズ

実は、福岡県とウェールズには共通点があります。ウェールズは、かつて石炭を代表とする豊富な地下資源を産出し、イギリスの産業革命を支えました。福岡県では、「明治日本の産業革命遺産」として三池炭鉱・八幡製鐵所関連資産が世界遺産に登録されています。どちらも、それぞれの国の産業革命をささえた地域なのです。そして、どちらもラグビーフォットボールの大変盛んな地域です。ウェールズ代表は「レッドドラゴンズ」の愛称で親しまれ、2019年に日本で開催されたワールドカップでも4強に入りました。福岡県はラグビースクールと高校ラグビーが日本でもトップクラスに盛んで、過去には日本代表選手を何人も輩出していますし、現在の日本代表にも出身者が複数名入っています。 

福岡県では福岡県ベンチャービジネス支援協議会を中心にして、ベンチャービジネスの育成にも励んでいるようです。国立の九州大学や九州工業大学などからも委員が参加して、産学共同で新しい時代を担うベンチャー企業の育成、支援を行うことを推進しているようです。また、海外展開の支援もしています。明治時代に産業革命を支えた福岡から、令和の時代に世界に羽ばたく新しいベンチャー企業が育つことはとてもロマンがあると思います。ストラタス社の技術が現行の福岡のパートナーの方々に益々採用されることと、ベンチャー企業の成長や世界展開に貢献できることを祈念しながら帰途についた次第です。

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